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地中海史の遺構

地中海史の遺構

1980年代から、ほぼ毎年ヨーロッパを中心に古代ローマの遺構に足を運んでいます。
古代ローマの足跡は非常に広範囲で残っており、現地に訪れると書物からだけでは計り知れない歴史が、実感として伝わります。
コロナ禍になってから、今の所は海外へ行けないままの数年が過ぎました。
ここでは、20年以上前のフィルムで撮影した写真や数年前の写真を織り交ぜてお見せします。
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本村凌二(Motomura Ryoji) [西洋史家 東京大学名誉教授]

2024.05.07 更新

広い敷地の中に、復元した建物が点在している。ローマ時代に一般的な生活がどう営まれてきたのかがわかる個人の家や、上流階級の家屋(Villa)、公衆浴場(thermae)なども復元されていて、ローマ時代が現実味を持って体験できる空間だった。テルマエの広い室内の一部に、お湯を溜めている場所はどうみても日本の湯船と変わりはない。

2024.04.09 更新

カルヌントゥムは、ローマ帝国の駐屯地だった場所。ハドリアヌス帝が都市を築き、マルクス・アウレリウスはここで『自省録』の一部を執筆したという。現在は博物館や凱旋門、円形競技場跡などが残っている静かなエリア。写真は、円形競技場の模型。

2024.02.03 更新

20年以上前には、まだフィルムを入れたカメラを持ち歩いていた。そのため、プリントで保存していたものは褪色してしまい、こんな色調で残っている。デジタル処理で色を調整してもらってもいいのだが、まあこれはこれで時間の経過という味があるということでこのままでお見せする。ここは、ポンペイのどこかだろう。写っている後ろ姿の集団は、たぶん当時一緒に行った学生たちではないだろうか。ちょっとしたいたずら心も含んだ写真だが、今となってはぼんやりとした記憶のひとコマである。