昭和三十年代半ば、この町を出たとき、外国人といえば、数人の朝鮮人だけだった。二十年後に帰って来てみたら、多くのモンゴル人がいた。以降、内訳は変わるものの流入は増え続け、現在は六百人近いという。人口一万一千人の町にである。その半分以上をインド人が占める。それもあって、つい先日、インド大使が視察にやって来て、町役場に挨拶して帰ったという。
この他にも東南アジアの各国から来ていて、その大半が競走馬の生産に携わっているということから考えれば、日本の競馬界は外国人によって支えられていることになる。
中にはカレーの専門店を開いている者もいる。子連れのサリー姿の女性もいて、学齢期の子供の教育も問題となっているという。こんなこと、大都会のことだけでなかったのだ。
高田則雄
